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広島輸送ターミナル協同組合 ”変革に対応できる“人づくり”  

2016-12-22



変革に対応できる“人づくり”

広島輸送ターミナル協同組合
理事長 樋口 和之 氏

組合について
当組合は、昭和50年1月に設立され、昭和53年に貨物自動車等集団化事業によって広島市西部流通団地に進出して参りました。組合の主たる事業である共同購買事業においては、燃料スタンドを所有し、トラック輸送の運行費の多くを占める燃料を組合員に供給しています。その他にも、組合と組合員間で荷物・車輌を融通し合う物流事業、組合会議室や共同倉庫等の共同施設利用事業、組合員への転貸融資事業、トラック協会助成制度活用のバックアップ、各種研修会の実施など、地域の流通業を担う組合員の経営安定に向けて取り組んでいます。

組合が抱える課題解決に向けた取り組み
当組合では、平成17年度に「オリジナル・トータルネットワーク・システム」を構築した事をきっかけに、平成26年度には全国中央会の組合等情報ネットワークシステム等開発事業を活用して、クラウド化による「組合情報共有・提供システム及び組合業務効率化システム」を新たに構築しました。このシステムにより、組合と組合員間では、各共同事業データの自動配信、スケジュール・施設利用予約の管理など、各組合員が必要とする情報を共有・提供でき、組合の活性化に大きく寄与しました。また、組合員間においても、求車・求貨状況や倉庫・人材情報を共有することが可能となり、組合員間で問題意識を共有し、課題解決に向けた話し合いの場となる交流会が開催されるようになったことは、今までに無い新しい動きと言えます。
 
 
 

システム概要図

組合による“人づくり”がもたらす効果
組合を構成する組合員とその従業員の一人一人には、理事長や誰かから言われたから実行した、という受動的活動ではなく、「自ら考え挑戦していく」という、いわゆる、ボトムアップが求められています。そういった一人一人の“人づくり”を進めていくために、組合員の横串として、教育情報部会・物流部会・安全部会の3つの部会を立ち上げました。それぞれ部会員が担うべきタスクを見極め学ぶことで、組合員とその従業員も、胸襟を開いて本音で議論し、恒常的に積極的な情報開示・共有ができる関係を構築しました。

  

組合員の人間的成長

組合が組合員の従業員とそのご家族を含んだ皆様で成り立っているということを感じられる機会が、組合には必要となります。そして、人が人として成長していくためには、アナログ的な「感情」が欠かせません。当組合では、毎年献血活動を行っており、多くの従業員やその家族が参加します。その事業の効果として、献血活動の実施に協力する人は、献血参加者への感謝の心が生まれるとともに、献血に参加する従業員やそのご家族は、自身が人の役に立つ活動を行っているという喜びの感情が育まれます。そういった活動を通じて成長した人は、やがて組合の活動に大きな影響を与えるよう成長していきます。こういった組合事業への参加は、受け身から入ることが多いですが、次第に大切なことが何かを理解できるようになり、変化し始めます。そして、自分自身が担うべきタスクを感じ取り、能動的、かつ、積極的行動のできる人への成長へと繋がります。

  

組合の将来について
「モノを運ぶ」ことは、形を変える事はあってもなくなることはないと考えています。今後、IoT等で産業が飛躍的に成長していくことで、業界再編や受注の在り方などが大きく変わることも想定されます。当組合は、三つの部会の部会員が率先して自分達の頭で考え責任を持って実行していく事を求め、組合と物流業界の5年後、10年後の未来について徹底して話し合い、共通認識を持つ強固な組織づくりを目指し積極的に取り組んでいます。そして、それに並行して、部会員以外の従業員も能動的に組合活動に参加してもらうことで、組合のルーツを学ぶとともに、組合の理念も浸透させ、人間的に成長できる環境づくりに、引き続き取り組んでいきたいと考えています。



広島輸送ターミナル協同組合
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